【映画】実在の天才数学者を描いた「ビューティフル・マインド」、妄想の見せ方の上手さ

2001年のアメリカ映画「ビューティフル・マインド」を観た感想。

「ビューティフル・マインド」はノーベル経済学賞を受賞した実在の天才数学者、ジョン・ナッシュの半生を描いた映画アカデミー賞でも作品賞や監督賞など4部門を受賞した映画です。


「ビューティフル・マインド」(原題:「A Beautiful Mind」、2001、アメリカ、監督:ロン・ハワード、主演:ラッセル・クロウ)

A Beautiful Mind – Trailer

この映画には驚かされましたね。あらすじや受賞歴だけ見ておもしろそうかなと思って観たんですが、「こんなストーリーだったのか!」と。以下、あらすじをwikipediaから引用。


1947年。ジョン・ナッシュはプリンストン大学院の数学科に入学する。彼は「この世の全てを支配できる理論を見つけ出したい」という願いを果たすため、一人研究に没頭していくのだった。そんな彼の研究はついに実を結び、「ゲーム理論」という画期的な理論を発見する。 
やがて、その類いまれな頭脳を認められたジョンは、MITのウィーラー研究所と言われる軍事施設に採用され、愛する女性アリシアと結婚する。政府組織は敵国であるロシアの通信暗号解読を彼に強要し、その極秘任務の重圧に彼の精神は次第に追い詰められていく。

ビューティフル・マインド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ネタバレしちゃうと、このあらすじは半分嘘なんですね。というのも、ジョン・ナッシュは確かに天才的な頭脳を持った数学者ではあるんですが、実は彼は統合失調症を患っていて、本当は軍事施設に雇われたり、ロシアの暗号解読なんてことはしてないんです。それは全部彼の妄想の中での話なんですね。

だから、この映画が本当はどういう映画かというと「統合失調症を患っていた天才数学者が妻や周りの人の支えもあって社会復帰し、最後にはノーベル経済学賞も獲りましたよ」という映画なんです。

もちろん映画では彼が統合失調症だということは隠されたまま話が進行します。あるところで実は彼は~とわかるわけです。私もあらすじだけ読んでジョン・ナッシュが精神的に追いつめられていく話だということはわかっていましたが、軍事施設で働いていたことまで妄想だとは思わなくて驚きました。

で、それがわかった後になってこの映画の見せ方の上手さにも気づかされました。というのは、映画では彼の妄想の中にしかいない人間が実在する人間であるかのように複数回登場してくるわけですが、これが絶妙に少しだけ違和感のある登場の仕方をしてくるんですね。「なんか急に出てきたな」とか「あれ、この人そこにいたんだ」みたいな。でもホントに1割の違和感だから、そんなの気にしないわけですよ。で、スルーして見てたら、、、「ああ、そういうことだったのか!」と。 さりげないやり方で、この物語の裏にある秘密をほのめかしていたんだなと。

アカデミー賞をとるだけのことはあるなあ、と感心させられた映画です。


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