【アルバムレビュー】一風堂「RADIO FANTASY +4」【ニューウェーブ/テクノポップ】

聴いたアルバムをレビュー、紹介する記事。

今回は一風堂の3rdアルバム「RADIO FANTASY +4」を取り上げる。

一風堂「RADIO FANTASY +4」

「RADIO FANTASY」は1981年の7月21日にEPICからオリジナル盤がリリースされたアルバムで、「RADIO FANTASY +4」は一風堂最大のヒット曲である「すみれSeptember Love」を含んだ4曲がボーナストラックとして追加されたものらしい。

Wikipediaによると、この「RADIO FANTASY」は海外でも発売されたようだ。(一風堂 (バンド) – Wikipedia)

「RADIO FANTASY」はニューウェーブやテクノポップに属する音楽性で、ラジオをテーマにしたコンセプトアルバム。

私は一風堂リーダーの土屋昌巳のソロ作品も聴いたことはあったのだが、一風堂自体については「すみれSeptember Love」のイメージが強く、80年代の歌謡曲のバンドという印象を抱いていた。

しかし、このアルバムを一聴して「え、一風堂って、こんなに良かったんだ」と思わされた。

「RADIO FANTASY」は曲の完成度的にも、その挑戦的な試み的にもクオリティの高いアルバムだったのだ。

楽曲紹介

1曲目の「RADIO COSMOS」はボーカルのない、いかにもテクノポップな楽曲だが、仙波清彦の演奏する和楽器の鼓のポンポン鳴る音が取り入れられていて意外性がある。

2曲目の「ふたりのシーズン」はThe Zombiesの代表曲「Time Of The Season」のカバーで、ラジオのチューニング音とシタールの音色から始まり、またサンディーがボーカルに参加していることもあり、サンディー&ザ・サンセッツっぽい感じもある。

5曲目の「チャイナ・ステップス」もテクノポップで中国風のメロディーを奏でるシンセサイザーや和楽器の音がエキゾチックなアジア感を醸し出していて初期YMO的な雰囲気がある。

8曲目の「モーニング・メニュ」は鳥の鳴き声をバックにした見岳章によるピアノ曲。

9曲目の「MAGIC VOX」はこのアルバムの中でも特にニューウェーブ色の強い曲で、エッジの効いたギターサウンドが聴ける。

10曲目の「スパイ大作戦」はLalo Schifrin「Mission Impossible Theme」のカバー。

13曲目の「I NEED YOU」は「すみれSeptember Love」に似た感じの爽やかな曲でこっちがヒットしていても良さそうな感じだ。この曲の路線を推し進めて「すみれSeptember Love」が出来上がったのかも?と思った。(「すみれSeptember Love」はこのアルバムの約1年後に発売。)


この楽曲紹介を見ても一風堂の音楽性の幅広さが感じられると思う。

一風堂は幅広い音楽性を持ったバンドだったのだ。

これは「すみれSeptember Love」しか知らなかった自分には驚きだった。

その他

また、このアルバムに触れるまで見岳章が一風堂のメンバーだということも知らなかったので驚いた。

見岳章といえば、堤幸彦監督のドラマ「ケイゾク」で音楽をやっていた人で、それを意識して聴くと確かに「ケイゾク」のあのピアノのメロディーを思い起こさせる音がこのアルバムにもあった。

しかも調べたら美空ひばりの「川の流れのように」の作曲家でもあった。

ジャケットのイラストはアーティストの大竹伸朗によるもので、これにもビックリ。

そして、もはや雑学だがラーメン屋の博多一風堂は創業者がこのバンドのファンで一風堂と名付けたということも知る。

まとめ

いまいち音楽好きにも充分評価されていない感のある一風堂だが、このアルバムを聴いて豊かで先進的な音楽性を持った優れたバンドだったんだなと認識した。

少し前にチャクラの81年のアルバム「さてこそ」を聴いて「これはすごい名盤だな」と思ったのだが、この「RADIO FANTASY」はそれに次ぐ発見となった。

ということで一風堂の「RADIO FANTASY +4」のレビューでした。

スポンサーリンク